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	<title>近世文学  |  古典のいぶき</title>
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	<description>世界一やさしく古典文学を解説！</description>
	<lastBuildDate>Thu, 05 Mar 2020 18:45:01 +0000</lastBuildDate>
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	<title>近世文学  |  古典のいぶき</title>
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		<title>ディケンズの描く冒険譚！『大いなる遺産』のあらずじや感想、結末の考察（ネタバレ有）</title>
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		<dc:creator><![CDATA[伊吹藤人]]></dc:creator>
		<pubDate>Wed, 05 Feb 2020 18:06:19 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[イギリス近世文学]]></category>
		<category><![CDATA[イギリス文学]]></category>
		<category><![CDATA[近世文学]]></category>
		<category><![CDATA[チャールズ・ディケンズ]]></category>
		<category><![CDATA[冒険小説]]></category>
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					<description><![CDATA[本日はイギリスの大作家チャールズ・ディケンズが19世紀に執筆した歴史的小説『大いなる遺産』のあらすじ・感想を書いていきたいと思います。 本作は執筆されてから既に150年以上が経過していますが、今でも本国イギリスをはじめと [&#8230;]]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p>本日はイギリスの大作家チャールズ・ディケンズが19世紀に執筆した歴史的小説<a href="https://www.amazon.co.jp/%E5%A4%A7%E3%81%84%E3%81%AA%E3%82%8B%E9%81%BA%E7%94%A3-%E4%B8%8A-%E6%B2%B3%E5%87%BA%E6%96%87%E5%BA%AB-%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%82%BA%E3%83%BB%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%B1%E3%83%B3%E3%82%BA-ebook/dp/B01JGCEPBC/ref=as_li_ss_tl?_encoding=UTF8&amp;qid=1571725061&amp;sr=8-4&amp;linkCode=ll1&amp;tag=koten-ibuki-22&amp;linkId=8ad82c25da66c395e4e486982ca8c426&amp;language=ja_JP">『大いなる遺産』</a>のあらすじ・感想を書いていきたいと思います。</p>
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<p>本作は執筆されてから既に150年以上が経過していますが、今でも本国イギリスをはじめとする世界中の国家で愛される小説。</p>
<p>ここでは、時代を超えて愛される本作の魅力を伝えていければ幸いです。</p>
<p>それでは、さっそく本編に参りましょう。</p>
<div></div>
<div>
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          </div>

</div>

<h2><span id="toc1">『大いなる遺産』の基本情報</span></h2>
<p>まず、本作に関する基本的な作品情報を整理しておきます。</p>
<table class="wp-table-tate">
<tbody>
<tr>
<th>作者</th>
<td>チャールズ・ディケンズ</td>
</tr>
<tr>
<th>執筆年</th>
<td>1861年</td>
</tr>
<tr>
<th>執筆国</th>
<td><a href="https://koten-ibuki.com/category/eng-lit/">イギリス</a></td>
</tr>
<tr>
<th>言語</th>
<td>英語</td>
</tr>
<tr>
<th>ジャンル</th>
<td>冒険小説</td>
</tr>
<tr>
<th>読解難度</th>
<td>読みやすい</td>
</tr>
<tr>
<th>電子書籍化</th>
<td>〇</td>
</tr>
<tr>
<th>青空文庫</th>
<td>×</td>
</tr>
<tr>
<th><a href="https://koten-ibuki.com/kindle-unlimited/">Kindle Unlimited読み放題</a></th>
<td>×</td>
</tr>
</tbody>
</table>
<div>作者はイギリスの国民的作家として知られている<strong>チャールズ・ディケンズ</strong>。</div>
</div>
<div></div>
<div>後述するように、本作には彼の生涯が大きく反映された私小説的な側面もあります。</div>
<h2><span id="toc2">『大いなる遺産』の簡単なあらすじ</span></h2>
<p>イギリスの片田舎に住む少年ピップは、養育を担当する姉ミセス・ガーチャリーとその夫である鍛冶屋のジョーと三人で暮らしていた。</p>
<p><strong>決して裕福とはいえず、また上品でもない一家であったが、学はなくとも人間的魅力にあふれたジョーとの友情もあり、大きな不満のない生活を送っていた。</strong></p>
<p>しかし、町の離れに住む朽ち果てた大金持ちミス・ハヴィシャムの邸宅に招かれ、そこでハヴィシャムの養女エステラに出会う。</p>
<p>そこでエステラはピップの振舞いが下品であり、紳士的でないことをなじる。</p>
<p>しかしながらエステラは底知れぬ魅力をもった女性であり、やがてピップは彼女に心惹かれるようになった。</p>
<p><span class="marker-under-blue"><strong>そして、ピップはエステラにふさわしい人間になる、つまりイギリス流に言えば「紳士」になることを誓う。</strong></span></p>
<p>すると、今まではそれほど不満に感じていなかった「品のない」家族の振舞いがとたんに我慢ならないものと感じられるようになった。</p>
<p>それからというもの、ピップにとっての周りの世界はその輝きを失っていった。</p>
<p>そんな折、突然ロンドンから弁護士を名乗る男ジャガーズがピップのもとを訪れる。</p>
<p>ジャガーズ曰く、ピップには成人後に<strong>「大いなる遺産」</strong>を得る権利があり、紳士としての振舞いを学ぶためにロンドンへ移住することを勧められる。</p>
<p>当然強い興味を示すピップであったが、ジャガーズはあくまで冷静であった。</p>
<p>その理由は、ジャガーズはあくまで代理人にすぎず、財産の持ち主はその正体を明かすことを良しとしなかったために彼が派遣されていたからだ。</p>
<p><span style="color: #ff0000;"><strong>この誘いに対し、ピップは二つ返事でロンドン行きを承諾する。</strong></span></p>
<p>ジョーとピップが成長する間に暴漢に襲われ、働くことができない姉ガーチャリー、さらにはガーチャリーの代理の労働力として家政婦を務めていたビディを村へと残し、そそくさとロンドンへと旅立つのであった。</p>
<p>この決断が、ピップの運命を大きく狂わせることになるとは知らずに…。</p>
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          </div>

</div>

<h2><span id="toc3">『大いなる遺産』の作者、時代背景の解説</span></h2>
<p class="text-pos"><img fetchpriority="high" decoding="async" class="aligncenter wp-image-1297 size-full" src="https://koten-ibuki.com/wp-content/uploads/2019/01/Charles_Dickens_-_Project_Gutenberg_eText_13103.jpg" alt="ディケンズ　肖像画" width="278" height="299" /><span class="quote">出典：Wikipedia</span></p>
<p>まず、『<strong>大いなる遺産</strong>』の感想を語るためには、ディケンズの生涯を語らねばなりません。</p>
<p>なぜなら、先にも触れたように『大いなる遺産』は、彼の自伝的小説という性格をもっているからです。</p>
<h3><span id="toc4">ピップ少年の生き様は、ディケンズ本人の経験に基づいている</span></h3>
<p>ディケンズの生涯については、小説に関係する部分を『日本大百科全書』より引用して紹介します。</p>
<blockquote><p>イギリスの小説家。2月7日、海軍経理局勤務の下級官吏の長男として南イギリスの軍港ポーツマス郊外に生まれ、のちロンドンに移住した。</p>
<p>父のジョンは好人物だが金に締まりがなく、借財の不払いで投獄されたこともある。</p>
<p>そのためディケンズは少年時代から貧乏の苦しみをなめさせられ、学校にもほとんど通わせてもらえず、12歳から町工場に働きに出された。</p>
<p>資本主義の勃興<span class="ruby">(ぼっこう)</span>期にあった19世紀前半のイギリスの大都会では、繁栄の裏に恐ろしい貧困と非人道的な労働（年少者の酷使など）というひずみがみられた。</p>
<p>こうした社会の矛盾、不正を肌で体験したディケンズは、貧乏の淵<span class="ruby">(ふち)</span>から抜け出そうと自力で必死の努力を重ね、独学で勉強しながら15歳で弁護士事務所の下働き、翌年裁判所の速記者となり、やがて新聞記者となって議会の記事や、風俗の見聞スケッチを書くようになった。</p>
<p>1833年に短編をある雑誌に投稿して採用されたのに力を得て、引き続き短編、小品などをあちこちの雑誌類に発表、これらを集めた『ボズのスケッチ集』が36年に出版されて、24歳の新進作家が華々しく文壇にデビューした。</p>
<p><span class="quote">出典：<a href="https://kotobank.jp/word/%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%B1%E3%83%B3%E3%82%BA-100001">コトバンク</a></span></p></blockquote>
<p>『大いなる遺産』を読んだことがある方なら<strong>「あの部分はこの経験に由来しているのか」</strong>とピンとくるかもしれません。</p>
<p>そう、片田舎での粗末な生活や、その「みすぼらしさ」に耐えかねてロンドンへと移住するあたりは、おそらく彼の実体験をそのまま反映したものです。</p>
<p>読んでいても実にリアリティを感じる描写が多かったので、それほど驚きはないかもしれませんね。</p>
<p>ただし、エステラという魔性の女性に出会ったという点はフィクションだと思います。</p>
<h3><span id="toc5">ディケンズの生きた「産業革命の時代」が垣間見える</span></h3>
<p>上記で引用したディケンズの生涯に関する一節でもチラッと登場しましたが、彼が生きた時代はまさしく<strong>「産業革命」</strong>が勃興した歴史上でも極めて重要なひと時でした。</p>
<p>ロンドンでは蒸気機関をはじめとする多種多様な発明がなされ、それがまず産業界に導入されます。</p>
<p>結果として人々の生産活動が超効率化されると同時に、文字通り「産業」の在り方を大きく変えました。</p>
<p>これまでのような農業主体の産業構造が変化し、大規模な工場が出現して「資本家と労働者」という現代に直結する概念が誕生し始めたのもこの時期。</p>
<p>ディケンズ少年は、こうした時代の移り変わりを肌で感じながら成長したことでしょう。</p>
<p>そして彼も資本主義社会で成功し、やがて売れっ子作家として愛されるようになりました。</p>
<p>しかし、人々に富をもたらしたはずの工業化は、やがて<strong>「拝金主義（お金が第一）」</strong>という負の思想を生み出してしまいました。ディケンズはこのことを受け、本作内の構造として「二つの世界」を採用します。</p>
<p>一つは、ピップが生まれ育った<strong>「田舎」</strong>の世界。ここは彼が少年時代感じたように、粗野で下品な側面も確かにあったでしょう。</p>
<p>もう一つは、ピップがあこがれをもって飛び出した<strong>「都会」</strong>の世界。ここもやはり彼が少年時代夢見たように、洗練されて上品な世界でありました。</p>
<p>が、彼は大金持ちとなって都会暮らしを謳歌するうちに、上記の優劣が絶対のものでもない、ということに気づかされるのです。</p>
<p>見下していた「田舎」の世界には友人ジョーをはじめとする良い意味での素朴さがあり、一方で「都会」の世界には金欲にまみれたがめつさが確かに存在する。</p>
<p>ディケンズが実際に強く感じたであろう問題意識が、作中にこうして反映されています。</p>
<p><strong>※続きは次のページへ</strong></p>
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		<item>
		<title>松尾芭蕉『奥の細道』の感想や俳句、内容・ルートを簡単に解説！俳諧を芸術にした紀行作品</title>
		<link>https://koten-ibuki.com/okuno-hosomichi/</link>
					<comments>https://koten-ibuki.com/okuno-hosomichi/#respond</comments>
		
		<dc:creator><![CDATA[伊吹藤人]]></dc:creator>
		<pubDate>Mon, 07 Oct 2019 18:38:37 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[日本文学]]></category>
		<category><![CDATA[日本近世文学]]></category>
		<category><![CDATA[近世文学]]></category>
		<category><![CDATA[紀行文]]></category>
		<category><![CDATA[俳諧文学]]></category>
		<category><![CDATA[松尾芭蕉]]></category>
		<guid isPermaLink="false">https://koten-ibuki.com/?p=1730</guid>

					<description><![CDATA[月日は百代の過客にして、行きかふ年も又旅人也——。 このあまりに有名な書き出しで知られている歴史的紀行作品が、松尾芭蕉の『奥の細道』です。 本作はそれまで「遊び」の一環として捉えられていた「俳諧」というジャンルを芸術に昇 [&#8230;]]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p>月日は百代の過客にして、行きかふ年も又旅人也——。</p>
<p>このあまりに有名な書き出しで知られている歴史的紀行作品が、松尾芭蕉の<strong>『奥の細道』</strong>です。</p>
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<p>本作はそれまで「遊び」の一環として捉えられていた「俳諧」というジャンルを芸術に昇華させただけでなく、彼の訪れた名所は現代にいたるまで観光地として高く評価されています。</p>
<p>この記事では、『奥の細道』のあらすじや著名な俳句、ルートなどを紹介したのち、読了後の感想を記していきます。</p>
<p>（追記：<a href="https://koten-ibuki.com/basho-travel/">本作に関連した施設を訪問するための記事</a>を書き終えましたので、合わせてご覧ください）</p>
<div class="alert-box common-icon-box"><span style="font-size: 14px;">作品名は「おくのほそ道」という表記が適当に思われますが、諸般の事情により当記事では固有名詞の一部分を除いて「奥の細道」と表記しています。</span></div>
<div>

</div>
<div>
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          </div>

</div>

</div>
<h2><span id="toc1">奥の細道の作者やジャンル</span></h2>
<p>まず、本作に関する基本的な作品情報を整理しておきます。</p>
<table class="wp-table-tate">
<tbody>
<tr>
<th>作者</th>
<td>松尾芭蕉</td>
</tr>
<tr>
<th>執筆年</th>
<td>1702年</td>
</tr>
<tr>
<th>執筆国</th>
<td>日本</td>
</tr>
<tr>
<th>言語</th>
<td>日本語</td>
</tr>
<tr>
<th>ジャンル</th>
<td>紀行文・俳諧文学</td>
</tr>
<tr>
<th>読解難度</th>
<td>読みやすい</td>
</tr>
<tr>
<th>電子書籍化</th>
<td>〇</td>
</tr>
<tr>
<th>青空文庫</th>
<td>×</td>
</tr>
<tr>
<th><a href="https://koten-ibuki.com/kindle-unlimited/">Kindle Unlimited読み放題</a></th>
<td>×</td>
</tr>
</tbody>
</table>
<div>本作の作者は「俳聖」として名高い松尾芭蕉で、ジャンルとしては旅の様子をまとめた<strong>「紀行文」</strong>および、俳句を多数収録した<strong>「俳諧文学」</strong>にあたります。</div>
<p class="text-pos"><img decoding="async" class="wp-image-1733 aligncenter" src="https://koten-ibuki.com/wp-content/uploads/2019/10/800px-Basho_by_Hokusai-small-705x1024.jpg" alt="松尾芭蕉　肖像画" width="275" height="400" srcset="https://koten-ibuki.com/wp-content/uploads/2019/10/800px-Basho_by_Hokusai-small-705x1024.jpg 705w, https://koten-ibuki.com/wp-content/uploads/2019/10/800px-Basho_by_Hokusai-small-207x300.jpg 207w, https://koten-ibuki.com/wp-content/uploads/2019/10/800px-Basho_by_Hokusai-small-768x1116.jpg 768w, https://koten-ibuki.com/wp-content/uploads/2019/10/800px-Basho_by_Hokusai-small.jpg 800w" sizes="(max-width: 275px) 100vw, 275px" /><span class="quote">松尾芭蕉（出典：Wikipedia）</span></p>
<div></div>
<div>作品の出版自体は芭蕉死後の1702年に行われ、瞬く間に広く江戸の世へと浸透していきました。</div>
<div>
<p>なお、本作は電子書籍として読むことも可能で、その際はAmazon発売のリーダー<a href="https://www.amazon.co.jp/Kindle-Paperwhite-%E9%98%B2%E6%B0%B4%E6%A9%9F%E8%83%BD%E6%90%AD%E8%BC%89-WiFi-8GB-%E5%BA%83%E5%91%8A%E3%81%A4%E3%81%8D-%E9%9B%BB%E5%AD%90%E6%9B%B8%E7%B1%8D%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%80%E3%83%BC/dp/B07HCSQ48P/ref=as_li_ss_tl?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&amp;keywords=kindle&amp;qid=1579595372&amp;sr=8-4&amp;linkCode=ll1&amp;tag=koten-ibuki-22&amp;linkId=6662c6fb1c5078de7c0323c68ab73aef&amp;language=ja_JP">「Kindle」</a>の使用をオススメします。</p>
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</div>
<h2><span id="toc2">奥の細道の簡単なあらすじ</span></h2>
<p>1689年の3月末。</p>
<p>俳人<strong>松尾芭蕉</strong>は、門人の<strong>曽良</strong>とともに江戸を旅立ち、奥羽や北陸の各地をめぐり大垣・伊勢を目指す壮大な旅を敢行した。</p>
<p>その150日におよぶ旅程の中で芭蕉はさまざまな歌枕を眺めることになり、彼はその様子を俳諧という手段で表現する。</p>
<p>出会いと別れ、美しさと儚さが混在したこの作品は、後世の人々に多大な影響を与えた。</p>
<h2><span id="toc3">こんな人に読んでほしい！</span></h2>
<div class="blank-box">
<p><strong>・旅行することが好き</strong></p>
<p><strong>・俳句に触れるキッカケを探している</strong></p>
<p><strong>・「侘び寂び」を美しいと思う</strong></p>
</div>
<h2><span id="toc4">奥の細道の内容や俳句、ルートの解説！</span></h2>
<p>その名を知らぬ人はいないというほど有名な『奥の細道』という作品ですが、一方で「小中学校の教科書に必ず本文が掲載されている」というわけではないので、その内容に触れたことがないという方も少なくないかもしれません。</p>
<p>ここでは、そんな方に向けて本作を詳しく知るための作品解説を行っていきます。</p>
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          </div>

</div>

<h3><span id="toc5">基本は芭蕉による旅の記録だが、創作の面も多い</span></h3>
<p>恐らく大半の方は<strong>「奥の細道が芭蕉の旅を描いた作品である」</strong>ということについてはご存知でしょう。</p>
<p>もちろんそれも間違いではないのですが、実は本作が旅の様子をありのままノンフィクションで描き出したかというと、どうやらそうでもないようです。</p>
<p>芭蕉は旅の様子を「作品の題材」ととらえており、文芸作品としての完成度を高めるために<strong>作中ではあえて事実とは異なる描き方をしています。</strong></p>
<p>その証拠に、旅の大半に同行した門人の曽良が事実を中心に書き留めた『曽良旅日記』と内容が異なる部分も多く、ここから芭蕉がただ単純に旅の様子を書き連ねたわけではないことがわかるでしょう。</p>
<p>こうした文芸的な創意工夫があってこそ、本作や「俳諧」というジャンルは大成することになったのです。</p>
<p>なお、先にも見てきたように本作の出版は芭蕉死後のことであり、彼は推敲に推敲を重ねたうえで作品を信頼する弟子の向井去来に託しました。</p>
<h3><span id="toc6">作中に収録されている数々の著名な俳句</span></h3>
<p class="text-pos"><img decoding="async" class="alignnone wp-image-1734" src="https://koten-ibuki.com/wp-content/uploads/2019/10/DSC_0049-1024x681.jpg" alt="松島　風景" width="752" height="500" srcset="https://koten-ibuki.com/wp-content/uploads/2019/10/DSC_0049-1024x681.jpg 1024w, https://koten-ibuki.com/wp-content/uploads/2019/10/DSC_0049-300x199.jpg 300w, https://koten-ibuki.com/wp-content/uploads/2019/10/DSC_0049-768x510.jpg 768w, https://koten-ibuki.com/wp-content/uploads/2019/10/DSC_0049.jpg 1351w" sizes="(max-width: 752px) 100vw, 752px" /><br />
<span class="quote">現代の松島</span></p>
<p>本作の特徴は何といっても作中に収録されている<strong>数々の俳句</strong>にあり、芭蕉が旅先で詠んだそれは現代においても語り継がれています。</p>
<p>特に有名なものとしては、平泉で奥州藤原氏の栄華の跡に心を打たれた際の</p>
<blockquote><p>「夏草や　兵どもが　夢の跡」</p></blockquote>
<p>という一句や、山形の立石寺で詠んだ</p>
<blockquote><p>「閑さや　岩にしみ入　蝉の声」</p></blockquote>
<p>あたりの句が挙げられます。</p>
<p>ただし、<strong>「芭蕉が詠んだと誤解されている著名な句」</strong>というものも実は存在し、彼が松島の美しさに心を奪われて思わず詠んだとされる</p>
<blockquote><p>「松島や　ああ松島や　松島や」</p></blockquote>
<p>という一句については、後世の創作であり芭蕉の句ではありません。</p>
<p>実際の芭蕉本人は松島でその美しさに感動し、中国に伝わる<strong>「心の底から美しいと感じたものは歌にしない」</strong>という形で心情を表現したと伝わります。</p>
<p>芭蕉の「句を詠まなかった」という逸話が曲解され、上記の句は没後100年ほど経過した江戸後期に初出しました。</p>
<p>なお、奥の細道で松島を訪れた際には、芭蕉の代わりに曽良が「松島の眺めは素晴らしい」という旨の歌を詠んでいます。</p>
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<h3><span id="toc7">過酷なルートに思えるが、後世で足跡をたどる人は絶えない</span></h3>
<p>芭蕉の旅したルートは非常に過酷であったことが知られており、<strong>全行程合わせて約2400km</strong>という超長距離を、日数にして150日で周りました。</p>
<p class="text-pos"><img loading="lazy" decoding="async" class="size-full wp-image-1738 aligncenter" src="https://koten-ibuki.com/wp-content/uploads/2019/10/p23.jpg" alt="奥の細道　ルート" width="650" height="467" srcset="https://koten-ibuki.com/wp-content/uploads/2019/10/p23.jpg 650w, https://koten-ibuki.com/wp-content/uploads/2019/10/p23-300x216.jpg 300w" sizes="(max-width: 650px) 100vw, 650px" /><span class="quote">芭蕉が辿ったルート（出典：大垣市HP）</span></p>
<p>旅先での滞在時間は長くて十数日程度で、基本的には数泊で次の目的地を目指しています。</p>
<p>加えて、芭蕉は45歳という当時にしては高齢の時に旅に出たことから、彼が伊賀という忍者を輩出した地域出身であることに注目して<strong>「芭蕉は忍者で、旅行は仙台藩の後ろ盾を得たスパイ活動だった」</strong>という説が提唱されるほど。</p>
<p>実際、旅に必要な資金や関所の通行権、仙台藩内の松島に1日しか滞在しなかったなどを考えても一応つじつまの合う点はあるので、絶対にありえないとまでは言い切れないような気がします。</p>
<p>ただ、これを学術的に証明するのは難しそうなので、あくまで異説の一種として楽しむのが適当でしょう。</p>
<p>上記のように非常に過酷な旅ではありましたが、それゆえに芭蕉は東北・北陸の広範囲を訪れることができたのです。</p>
<p>そのため、本作が高く評価されるようになると、作中に登場した名所の数々を訪れる人が後を絶ちませんでした。</p>
<p>以後、これらの場所は観光地化していき、2014年には<strong>「おくのほそ道の風景地」</strong>として、12県25か所の地が国指定名勝に認定されています。</p>
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