伊吹藤人

古典オピニオン

洋泉社解散とツイッター議論から「ブックオフや古本屋で中古本を買うことは『悪』なのか?」を考える

つい先日、『映画秘宝』や『歴史新書y』シリーズの発行などで有名な出版社の洋泉社が、親会社の宝島社に吸収される形で解散すると報道されました。 私も普段から本を手に取ることが多い出版社であり、第一報を知ったときは…。 また、洋泉社解散の報よりも...
古典入門

文学はいつから「古典」になるのか?日本文学の分類から検証してみた

当サイトは「古典文学」を専門とした構成になっていますが、皆さんはそもそも「いつから文学は古典になるの?」という問いに答えることができますか? もはや日常に溶け込んでありふれた言葉と化している「古典」という表現ですが、その定義をつきつめていく...
日本古代文学

春はあけぼの…で知られる随筆の最高峰!『枕草子』のあらすじや感想、読み方の解説!

春はあけぼの。やうやう白くなりゆく… この書き出しから始まる王朝文学の最高傑作こそが、清少納言の描いた随筆『枕草子』です。 ] 紫式部の手掛けた『源氏物語』と並んで当代を代表する作品として語り継がれてきた本作は、現代に至るまで高い評価を獲得...
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古典スポット紹介

立石寺・松島・塩釜…。奥の細道を歩く!松尾芭蕉と旅する観光紀行のススメ(山形・仙台編)

以前、当サイトで松尾芭蕉の「おくのほそ道」を紹介した際、私は次のように感想をまとめました。 本作は言わば「日本一優れた観光ガイド」という見方もできるのではないでしょうか。 我ながらこの見解は正しいと思っていて、読後でも読前でも構わないので、...
古典オピニオン

ノーベル文学賞作家の作品、本当に読むべき?賞をめぐる3つの誤解と受賞傾向

2019年10月10日、本年度およびセクハラ問題で延期となった昨年度のノーベル文学賞受賞者が発表されました。 昨年度の受賞者はポーランドの女性作家オルガ・トカルチュクで、本年度の受賞者はオーストリアの男性作家ペーター・ハントケ。 どちらの作...
日本文学

松尾芭蕉『奥の細道』の感想や俳句、内容・ルートを簡単に解説!俳諧を芸術にした紀行作品

月日は百代の過客にして、行きかふ年も又旅人也——。 このあまりに有名な書き出しで知られている歴史的紀行作品が、松尾芭蕉の『奥の細道』です。 本作はそれまで「遊び」の一環として捉えられていた「俳諧」というジャンルを芸術に昇華させただけでなく、...
フランス近現代文学

バルザックの小説『ゴリオ爺さん』のあらすじや感想、読み方の解説!「無償の愛」は恐ろしい…

我々のイメージする「フランスの社交界」といえば、それはそれは華やかな光景が思い浮かぶでしょう。 しかし、そうした部分が貴族界の本質を表しているわけではない、ということを教えてくれた小説が、今回取り上げるバルザックの『ゴリオ爺さん』です。 同...
古典入門

古典文学初心者が、読みやすい「光文社古典新訳文庫」シリーズを読むべき5つの理由

皆さんがご存知かは分かりませんが、著名な古典文学(特に海外の作品)については、多数の出版社から書籍が出版されています。 その様子については以前の記事でも語ってきましたが、海外文学の場合「翻訳」という作業が必要になってくるので、同じ作品でも出...
ロシア近現代文学

悲劇と喜劇は紙一重!チェーホフ『桜の園』のあらすじや感想、読み方の解説・考察!

世の中にありふれている悲劇も、見方によっては喜劇と捉えることができる。 そんなことを感じさせられた物語が、チェーホフによって最晩年に執筆された作品『桜の園』です。 この記事では、1ページ目にあらすじや作品情報・トリビアといった解説文を、2ペ...
イギリス文学

『高慢と偏見』のあらすじや感想、読み方の解説・内容分析!少女漫画的色彩を持つ傑作

恋愛小説というジャンルは、古来より大衆の間で人気を博してきました。 日本で言えば『源氏物語』、世界で言えば『ロミオとジュリエット』のように、文明の発展と恋愛小説は切っても切れない関係にあると言ってもいいかもしれません。 そして、こうした作品...